LaTexの仕組み

 まず、どのような仕組みで 「LaTexは印刷物を作成するのか?」ということを認識しておかないと、いきなりコマンドの解説をされても分かるものではない。

 


必要な装備

LaTexを使って文書を作成する際に必要最低限のものは、

コンピュータ、プリンター、LaTexのプログラム

だけである。あと、本格的に装丁して出版するというのであればそれなりの設備も必要であろうが、ホチキスで止めて、あるいは簡易製本で最終的にオッケーというのであれば、これだけで十分である。このうち、LaTexのプログラムについては、あなたが使っているコンピュータによって多少状況が変わってくる(が、勿論出力の品質に差が出るということは無い)。

For Macintosh

 例えば、私は現在マッキントッシュを使って慶應大学の内山氏のホームページからダウンロードしたpTex2.1.8 for Macintoshを使用している。このとき使用するプログラムは

platex , xdvi

の2つがメインである(具体的なインストールの方法については氏のホームページを精読されたし)。このうちplatexというアプリケーションは、あなたがLatexの形式で書いたファイルを(もちろんそのままではただのプログラムであるので)具体的な印刷物の形として見ることが出来るようなファイルの形式に変換(コンパイルと呼ぶ)するプログラムである。コンパイルの結果として出来たファイルをdviファイルと呼ぶ。

 したがって、LaTexを使って文書を作成する一連の作業の主役は、実はこのDVIファイルなのである。LaTexを使って文書を作成する際の当面の目標は、このDVIファイルを作成することであると思えば良いだろう。

For Windows

 Windowsを使ってLaTexを使う方法については、その他のサイトを参照して欲しい。WinTexとかいうプログラムを買ってくれば良いはずである。


印刷物を作成するステップ

 LaTexを使って印刷物を作る作業は、例えば以下のようにして行われる。

 ただし、これは原稿の完成品が最初にある場合であり、通常は原稿を作成しながら、同時に仕上がり具合もチェックするというのが普通である。


ここでちょっと愚痴

 しかし、ここまで見てもらえば分かるように(あるいはもう既にTexになじまれている方が一度は感じたことがあるかも知れないように)Texを使って原稿を作るというのは、それなりに面倒くさい作業である。HTMLを使ってホームページを作る作業というのも最初(1995年頃)似たような状況であったのだが、インターネット人口の爆発的な増加のおかげで「HTMLエディター」なるものが瞬時に出てきてしまった。Texに関しても今まで似たような代物が無かったわけではないのだが、満足の出来るものには巡り会えなかった。将来的には十分な使用に耐えうるものも出るかもしれないが(あるいはもう既に出ているのかも知れないが)、私はそういうプログラムを知らないので、誰か知っている人(あるいは作ったという人)が居たら教えて欲しい。


用語集

(注1)エディター
 MacintoshではYooEditもしくはJeditが良いであろう(OSに付属のSimpleTextは大きなサイズの文書を作成出来ないので向かないと思う)。Windowsであれば秀丸が良いであろう。